社労士資格保有者 Takeshi

副業で消費税がかかるのはいくらから?インボイス制度との関係も解説

更新日:2026-06-22 | 社労士資格保有者が情報提供

副業で消費税がかかるのはいくらから?インボイス制度との関係も解説

副業をしていると「消費税って払う必要があるの?」という疑問が出てくるかもしれません。実は消費税の納税義務は売上金額で判定されます。ただし2023年10月から始まったインボイス制度により、状況が複雑になっています。このガイドでは、いつから消費税を納めるのか、またどのような判断をすればいいのかを整理します。

消費税納税義務の基本ルール:1000万円が分岐点

消費税の納税義務は、前々年の売上で判定されます。ポイントは「今年の売上ではなく、2年前の売上」という点です。

具体的には以下のようになります:

2年前の売上が1000万円以下→ 免税事業者(消費税を納めない)

2年前の売上が1000万円超→ 課税事業者(消費税を納める)

例えば、2024年の消費税納税義務は2022年の売上で判定されます。2022年の売上が1000万円以下なら、2024年は免税事業者です。

ただし新しく事業を始めた場合は異なります。開業初年度と2年目は、原則として免税事業者となります。3年目から前々年の売上で判定されるようになります。

売上1000万円超えたときの具体例

フリーライターが2022年に1200万円の売上を得た場合を見てみましょう。

2024年は課税事業者になるため、2024年中の消費税を計算・納めなければなりません。仮に2024年の売上が1500万円だったとします。

消費税額の簡易的な計算:

この150万円が「預かった消費税」です。仕事で使った経費に含まれる消費税(仕入税額控除)を差し引いて、その差額を納めます。経費が500万円だった場合、仕入税額控除は50万円となり、納める消費税は100万円になります。

インボイス制度でルールが変わった:免税事業者の選択肢

2023年10月から「適格請求書等保存方式(インボイス制度)」が開始されました。この制度により、免税事業者であっても課税事業者になることを選択できるようになりました。

免税事業者のままの場合、以下のデメリットが生じます。

取引先(企業)が消費税の仕入税額控除を受ける際、インボイス(適格請求書)がない場合、控除額が減ります。このため取引先は免税事業者からの仕入れを避ける傾向が出ています。BtoB(事業者間取引)が多い副業では、インボイス登録が必須になりつつあります。

例えば、制作会社が編集プロダクションに外注する場合、インボイスがない免税事業者からの請求だと、制作会社は消費税控除ができません。すると制作会社は「インボイス登録している事業者を選ぼう」となるわけです。

一方、消費者向けの副業(ブログアフィリエイト、個人向けコンサルなど)であれば、インボイス登録の影響は小さい傾向があります。

課税事業者選択をするかしないかの判断

消費税計算の構造を理解することが判断ポイントです。

免税事業者のままでいい場合

課税事業者選択を検討すべき場合

特に売上が800万円~1000万円の層は悩みどころです。この段階で自発的に課税事業者選択することで、「仕入税額控除で納める税金が少なくなる可能性」と「事務負担の増加」を天秤にかける必要があります。

課税事業者選択は、申請日の属する月から2ヶ月以内に届出をすると、その月から課税事業者になれます(一定条件下)。「今年中に登録したい」なら期限をチェックしておくことが重要です。

注意点:インボイス登録に関する計算根拠

インボイス登録をすると、請求書に「登録番号」を記載する必要があります。登録後は消費税申告も複雑になります。会計ソフト(freee、MFクラウドなど)を使う場合、インボイス対応版を選ばないと後々修正が大変です。

また2024年から「一定規模以上の課税事業者」に限定されていた申告書作成義務が、段階的に拡大されます。自分で計算・申告するか、税理士に依頼するか検討しておくと良いでしょう。

副業の消費税判定は「売上の時系列」「取引先の性質」「事務対応能力」で決まります。制度が複雑なため、自分の状況を整理した上で判断することをお勧めします。詳しい個別判断は副業AI相談室で相談できます。

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